地域おこし協力隊は、全国の過疎化が進む自治体で、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度で、隊員に採用されれば、現地に住民票を移し、活動を始めます。
この制度では、隊員は、活動の対価として、給与または報酬をもらうことができます。
今回は、地域おこし協力隊の給料や保険料などの実態を明らかにし、毎月だいたいどれくらい手元に残るのかをまとめています。
目次
- 給料は月額166,600円
- 市からの補助金
- それ以外にかかる費用
- 手元に残るのは〇〇円
給料は月額166,600円
地域おこし協力隊の給料は、基本的に20日程度働いて、166,600円です。月額制もあれば、日給制のところもありますが、どこも平均すれば16万円に落ち着きます。
地域おこし協力隊の任期中、ボーナスなどの賞与や、昇進などの昇給制度は一切ありませんので、任期中は毎月16万円ということになります。
市からの補助金
給料は166,600円ですが、市からの補助金が一部出ます。全国の地方自治体に共通して出る補助金は、家賃補助です。
市によって異なりますが、4-5万円ほど補助が出ます。しかし、駐車場代や共益費などは除外されますので、あくまでも家賃だけになります。
そのほかには、車のリース代や、燃料費などが補助される自治体もあります。
それ以外にかかる費用
給料166,600円から必ず引かれるのが、年金と保険料です。自治体と雇用関係がある場合、市が半分補助してくれますが、雇用関係がない場合、月3万円ほど自己負担する必要があります。
また、田舎は生活費が安いと考えがちですが、実際は違います。人口が少ない分、1人あたりの公共物(水道管やゴミ処理施設)の負担割合が大きくなり、公共料金は都市部より高いです。
実際に、水道料金の基本料金が4000円だったり、可燃用のゴミ袋が1枚80円で売られていたりします。
手元に残るのは〇〇円
これらのことを計算してみると、地域おこし協力隊では、どれくらいの金額が手元に残るのでしょうか。
収入 – 216,600
給料166,600
家賃補助40,000
ガソリン代10,000
支出 – 136,000
保険料等30,000
住民税10,000
家賃40,000
共益費・駐車場5,000
ガソリン代10,000
電気・ガス・水道12,000
携帯料金5,000
ネット料金4,000
食費等30,000
残高 – 80,600
計算してみると、毎月8万円程度残ることがわかりました。しかし、この中には、車の整備代など、臨時的にかかる費用が含まれていないので、もう少し手元に残る金額は少ないでしょう。
また、地域おこし協力隊の面接会場までの交通費や引っ越し費用も自己負担のため、協力隊が負担する費用は想像以上に多いです。
地域おこし協力隊は、金銭面だけではあまり魅力的には見えませんが、田舎に住める機会や自分のやってみたい仕事ができるチャンスですので、やりがい・生きがいで選ばれる方も多いです。
また、副業などで稼ぎ口を増やしている方も多く、田舎に仕事が少ないため、自ら起業する人が多いのも、地域おこし協力隊の特徴です。