「世俗化」とはもともと宗教社会学で使われる用語ですが、現在では、さまざまな学術書やネット記事などに出てくることがあります。
今回は、このわかりそうでわかりにくい「世俗化」の意味をわかりやすく簡単に事例を用いながら解説しています。
目次
- 世俗化の辞書の意味
- わかりやすく簡単に
- 例文
- 現代における宗教回帰とテロ
世俗化の辞書の意味
まずは、辞書の意味を見てみましょう。
世俗化とは、神聖化の対概念で、ある社会で「聖」とされるものによる社会制度や人間生活全般にわたる宗教が、「世俗的」な規制の形態に置き換っていく一つの社会過程。(ブリタニカ辞典より)
正直、辞書に記載してあるこの文章ではわかりにくく、理解することが難しいです。次章でわかりやすく解説します。
わかりやすく簡単に
近代化、合理化、都市化などの意味に近く、科学の発展によって、生活が迷信や呪術から解放されると言う点では、啓蒙思想にも近い意味だと言えます。
世俗化が盛んだった18世紀の西ヨーロッパでは、私たちの想像以上に宗教の力が、生活世界を支配しており、それを象徴する「アンシャン・レジーム」と呼ばれる聖職者・貴族・平民のピラミッド式の階級制度もありました。
例文
- 彼らは1803年の世俗化により修道院が廃止されるまでこの街に住んだ。
- 現在は世俗化が進んでおり、日常的に教会に通う人は少数派である。
- 近代科学は知識を世俗化した。そしてそれに伴って哲学も世俗化された。