大阪市営地下鉄の運転士2人が、ひげを剃らなかったことを理由に不当に低い人事評価を受けました。その対応に対して、大阪地方裁判所は、約44万円の支払いを命じました。
このように、日本では、ひげを生やしているだけで、低い人事評価を受けることが実際にあるんですね。なぜ日本では仕事をするにあたって、ひげを剃らないといけないのでしょうか。
なぜひげが禁止されているのか
実は、正式にひげを禁止している企業はほとんどありません。正式に禁止していないのにも関わらず、ひげが禁止されていると感じてしまうのは、日本企業の文化や風土が強く影響していると言えます。
それはどんな企業文化なのでしょうか。
会社員のひげは気に入らない
日本のサラリーマンは基本的にひげを生やしません。生やさないのが“普通”と思っているからです。ひげを生やすことは、その”普通”に異なることであり、“自由”を連想させます。
日本では、他人が”自由”であることを嫌う人がなぜか大勢いるので、結果的に「ひげ=気に入らない」ということになります。
そして気に入らないと感じた上司は、部下に対して剃ってくるよう指示します。
根本には日本人の多様性批判がある
このように、根本には”個性”や”自由”を否定する日本社会の闇があったんです。「個性は宝」と教える欧米と対照的に「個性はいけない」と教える日本です。
少しずつ変わってきてはいますが、やはり根深い文化であると思います。日本社会がこれからもっと多様性を認めていけば、ひげも認められるようになると考えられます。