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強姦(レイプ)神話とは?性犯罪・性暴力に対する誤解と被害者のリアルな声

投稿日:2019-07-23 更新日:

強姦(レイプ)神話とは、研究者バートによると、「強姦、強姦被害者、強姦加害者に関する、偏見のある、ステレオタイプの、誤った確信」と定義されています。

簡単にいうと、性被害に関する正しい知識がないのにも関わらず、新聞やインターネットのマスメディアからの情報だけで、判断してしまい、間違った認識で被害者をより深刻な状況に陥らせることを指します。

今回は、強姦神話について、具体的にどのような誤解があるのか、また被害者が実際に置かれている状況などをまとめています。

目次

  1. 強姦神話の具体例
  2. 被害者の置かれている状況



強姦神話の具体例

「性暴力を許さない女の会」の周藤由美子さんの話や学術論文から、強姦神話における、具体的に間違った誤解を紹介していきます。

強姦はいきなり襲われる

さまざまなメディアによるイメージの植付けから、強姦とは、暗い夜道でいきなり襲われるのがほとんどだと、信じている人がほとんどです。

実際のところ、それは誤りで、1997年10月〜98年1月末に、強姦と強制わいせつの加害者553人について、全国の担当警察官が回答した大規模な調査によると、

強姦事件の約20%は顔見知りによる犯行で、また、成人による強姦では、6割以上が計画的な犯行だったことが指摘されています。

つまり、露出の多い服で外を歩いているのが悪い、夜道を一人で歩いているから悪いは、正しい考えでないことがわかります。

抵抗できたのにしなかった

まず前提として、女性と男性では、力や体格の差が圧倒的に違うので、男性が本気になれば、物理的に防げないことがほとんどです。

周藤さんが相談を受けた事例で、大半の被害者は「殺されると思った」と言っていまし。そして、抵抗すれば、相手が興奮してどんなことをしてくるかわからないという恐怖心を抱いている。だから抵抗しない場合も多いです。

中には、「これ以上抵抗せず穏便に帰ってもらおう」と思った被害者が「コンドームをつけて」と言った、という例も過去にありました。

抵抗するのではなく、被害を最小限に抑えようとした行動にも関わらず、かえってそれが同意したと見なされてしまうのは、被害者を闇に陥れてしまう可能性があります。

被害者はすぐに警察に届ける

被害者は、犯罪に巻き込まれたのだから、警察にすぐに届けるだろうと、思われていますが、実際のところ、問題はもっと複雑です。

日本で実施された犯罪被害調査に関する文献研究から、被害に遭ったにも関わらず、警察に届けない理由は、4つあると指摘されています。

①重大性の認識が高い、低い場合
②加害者が顔見知りである場合
③警察に対して否定的な印象がある場合
④被害者に落ち度があるという社会風潮

強姦では好みの女性を狙う

レイプの被害に遭う女性は、容姿が美しく、加害者のタイプであると考えられる傾向にありますが、被害者を選定する理由は、容姿ではありません。

成人の加害者が被害者を選定した理由の第1位は「警察に届け出ないこと」で44%、第2位は「おとなしそうだと思った」で26%となっています。逆に「好みのタイプ」は選定理由の12%でした。




被害者の置かれている状況

これらの強姦神話からわかるように、被害者の実情は実際とは屈折した情報で、世間へと届き、誤った世間の認識が、被害者を苦しめています。

強姦神話によって、被害者に対して非難が向くと、本来の問題であるはずの加害者から焦点をずらすことになってしまいます。

さらに、世間では、強姦は合意に基づく性関係であるとされ、被害者の方が倫理的に責められるべきであり、責任があると思われます。

その性暴力被害者への社会的偏見から、被害者は沈黙してしまい、問題が未解決のまま、その被害が闇に葬られることも少なくありません。

これらの問題を解決するためには、日本における強姦神話の調査、有用な情報提供、公共の支援機関の充実、そして教育の充実をはかることが必要です。

世間一般に広く深く浸透している強姦神話から被害者を守ることは、非常に困難な課題であると言えますが、これらの施策により、少しずつ改善していくことが重要です。

参考
huffpost 2016-1116
「犯罪被害者に対する社会的偏見」2009

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