社会学でいう「役割」とは、父親や先生などの、それぞれの地位にふさわしい振る舞いのパターンを指します。
今回は、この役割を2つに分ける「構造的役割」と「対人的役割」の違いをわかりやすく簡単にまとめています。
構造的役割とは
構造的役割とは、「父親」「サッカーのフォワード」「電車の乗客」などのような、あらかじめ社会集団の中に配置され、当人がその地位についた時点で、既存の役割を遂行するようなものを指します。
構造的役割は、社会的に統一されており、振る舞いのパターンの幅の自由度が比較的小さいです。言い換えると、社会のルールに従わなければならないということです。
例えば、日本では、「電車の乗客」は携帯電話での通話はしてはいけないなどのルールに原則として拘束されることになります。
対人的役割とは
対人的役割とは、「友達」「味方」「リーダー的存在」のような、それぞれの関係によって、相互に創造していくものを指します。
構造的役割とは対照的に、単に既存の振る舞いのパターンに従うのではなく、相手からの役割期待(=他者への一定の振る舞い方の期待)をかわしたり、反抗したりするプロセスを見ることができます。