地域おこし協力隊の制度が開始された2009年(平成21年)では、全国31の自治体で、89人の隊員数でしたが、その後年々増加していき、2018年(平成30年)には、全国1061の自治体で、5530人の隊員が活躍しています。
今回は、地域おこし協力隊の任期が終了したその後、隊員の定住率はどうなっているのでしょうか。
目次
- 全国の定住率平均
- 定住率ワースト5
- 定住率トップ5
全国の定住率平均
総務省によると、平成29年3月31日までに任期終了した地域おこし協力隊員の人数は、2230人でした。
その後、活動地に定住した人数は、1075人で、全体の48%となります。任期終了後にほぼ半分の人が、協力隊として活動していた地域に留まり、そのまま定住していることがわかります。
しかし、地域おこし協力隊の受け入れ態勢や待遇、またはその土地の環境は、地方自治体によって差があるので、その影響もあり、都道府県によって定住率は大きく異なります。
今回は、地域おこし協力隊を受け入れている44都道府県(東京都/神奈川/大阪を除く)の定住率をランキング形式でまとめています。
定住率ワースト5
5位 茨城 40.9%
任期終了者22人のうち、9人が定住しています。
4位 島根 37.2%
任期終了者156人のうち、58人が定住しています。
3位 秋田 36.8%
任期終了者38人のうち、14人が定住しています。
2位 沖縄 33.3%
任期終了者12人のうち、4人が定住しています。
1位 宮城 31.8%
任期終了者22人のうち、7人が定住しています。
定住率トップ5
5位 愛媛県 73.3%
任期終了者60人のうち、44人が定住しています。
愛媛県は南側には山があり、北側には瀬戸内海があり、豊かな自然が隊員を惹きつけているのでしょうか。また、瀬戸内海の観光復興に成功しているのも、高い定住率の要因だと考えられます。
4位 千葉県 77.8%
任期終了者9人のうち、7人が定住しています。
東京から近いこともあり、2拠点生活しやすい利点があります。
3位 北海道 78.5%
任期終了者365人のうち、285人が定住しています。
受け入れ人数は、全国でダントツトップの365人で、2位の長野県(174人)を2倍以上引き離しています。
受け入れ人数も多いですが、定住率もかなり高い数値を保っています。その要因は、豊かの自然と、開拓者の精神から、受け入れやすい県民性にあると考えられます。
1位 埼玉 100%
任期終了者4人のうち、4人が定住しています。
受け入れ人数は少ないですが、任期終了者全員が定住している結果になっています。こちらも千葉県同様、東京との2拠点生活のしやすさが要因になっていると考えられます。
1位 静岡 100%
任期終了者16人のうち、16人が定住しています。
全国で最も定住率の高さを誇っているのが、静岡県です。茶の農業が有名であり、南側には海があります。人気のある熱海も有しており、隊員を惹きつけるものがたくさんあるのではないでしょうか。