機会費用とは、オーストリアの経済学者フリードリヒ・フォン・ヴィーザーが著書「社会経済学の基礎」の中で、出した概念です。
今回は、機会費用の意味について、わかりやすく解説するとともに、身近で簡単な例を挙げていきます。
目次
- 機会費用の意味とは
- 身近な事例
機会費用の意味とは
1800年代終わりの経済学者は、なにが製品の価値を決めるのかという問題に対して、熱く議論を交わしていました。
その中で、経済学者のヴィーザーは、あるものの価値は、それを得るために何を諦めなければならないかで決まる、と議論を展開しました。
つまり、人々が無限に何かを欲し、それでいてその欲しいものうち限られた量しか手に入らない世界では、希少性が選択肢への欲求を生み出すということです。
このことから、機会費用とは、ある行動を選択することによって失われる、他の選択可能な行動のうちの、最大利益を指します。
身近な事例
日常生活の中での、事例を挙げながら、機会費用を解説していきます。
映画館の例
例えば、あなたが、休日に映画館に行くと選択したとします。映画館の費用は、入場料がかかりますが、実際のところ、かかっている費用はそれではありません。
映画館の次に、カラオケに行きたかったとすれば、選ばなかった2番目の最善の選択肢(カラオケに行くこと)から得られたはずの楽しみを諦めているということになります。
この場合の機会費用は、選ばなかった2番目の最善の選択肢(カラオケに行くこと)から得られたはずの楽しみということになります。
大学進学・就職の事例
例えば、大学進学の機会費用とは、進学せずに就学期間中働いていたら得られたと考えられる利益です。
大学進学の場合、一般的にかかるとされる費用は、大学進学のための学費などですが、機会費用を考慮した場合、就学期間中働いていたら得られたと考えられる利益も失っていると考えるのです。