「自分はなぜ、なんの為に生きているのだろう」誰しも1度は考えたことがあると思います。しかし、その答えは簡単に出すことができません。
では、どのような方法であれば、生きる意味を得ることができるのでしょうか。今回は社会学的な観点からその意味を得る方法・ヒントを解説しています。
目次
1. 社会の急速な変化が生きる意味を奪っている
2. 共同体から生きる意味を得る
3. 自分の軸で生きる意味を得る
1. 社会の急速な変化が生きる意味を奪っている
近代以前の人々は、「自分はなぜ、なんの為に生きているのだろう」などと、自分の人生の意味を考えることがなかったと思います。
なぜなら、その時代における個人の生きる意味は、社会から与えられていて、単純明快だったからです。
例えば、個人それぞれがある共同体やコミュニティに属しており、それぞれの役割が与えられていました。そしてその役割をこなせば、他者から尊敬を得られる社会でした。
言い換えると、社会から役割を与えられ、それと同時に生きる意味も得ていたのです。
しかし、近代以降の社会では、伝統的なコミュニティが崩壊し、個人で生きる時代になりました。さらに、インターネットの発達により、個人化がますます進む社会になりました。
結果として、社会から生きる意味を与えられなくなり、人々は自分で探す必要が出てきたのです。
それでは、どのようにして生きる意味を得ることができるのでしょうか。その方法は2つあります。共同体に属すか、自分の軸を持つかです。
2. 共同体から生きる意味を得る
1つ目の方法は、共同体やコミュニティに属すことで、そこから生きる意味を得る方法です。
こちらは、近代以前の生きる意味の獲得方法と少し類似しており、集団の欲求に答えることによって、個人の目標が達成されて、自分の生きる意味を得ることができます。
近代以前と違う点は、共同体やコミュニティの選択を自ら選べるということです。近代以前では、生まれた時点で決まっていることがほとんどでしたが、現代では違います。
また、この方法は、比較的容易であり、なぜなら日本社会では、義務教育から企業就職までの道が築かれており、その道を辿るだけで、様々なコミュニティに属することができるからです。
しかし、この方法のデメリットは、集団に属すということはつまり、自分の個性を押し殺す必要があるということです。自分の自由と引き換えに、生きる意味を得ると言っても過言ではないでしょう。
3. 自分の軸で生きる意味を得る
生きる意味を得るためのもう1つの方法は、自分の軸をしっかりと定めるという方法です。1つ目の方法では、集団によって、自分の目的が定められていましたが、こちらでは自分で自分の目的を定める必要があります。
1つ目の方法と比べると、いばらの道です。自分の軸で生きるために、一般的な社会のレールから逸脱する必要があるかもしれません。しかし、これは必要な勇気であり、周りの目を気にしないことが重要です。
自分が何をしたいのかをしっかりと考え、自分が生きる目的を定め、それに向かって行けば、生きる意味を得ることができます。そうすることによって、自分の選択に対して、自由と自信を得ることができるようになります。
生きる意味に悩まれた方は、コミュニティに属すか、自分の軸に従って生きる、つまり自分に素直に生きる方法で、自分にとっての生きる意味を得ることができると、結論づけることができます。