地域おこし協力隊とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度を指します。
今回は、「地域おこし協力隊」について、地域おこし協力隊であり、ライターの私が解説しています。
目次
- 協力隊の人数推移
- 協力隊の活動内容
- 期間・給料・待遇
- 地域おこし協力隊になるには
協力隊の人数推移
地域おこし協力隊は、2008年に麻生太郎政権において、「地域力創造プラン」の柱として提唱され、2009年度から総務省によって制度化されました。
制度が開始された2009年(平成21年)では、全国31の自治体で、89人の隊員数でしたが、その後年々増加していき、2018年(平成30年)には、全国1061の自治体で、5530人の隊員が活躍しています。
隊員数 | 実施自治体数 | |
---|---|---|
平成21年度 | 89 | 31 |
平成22年度 | 257 | 90 |
平成23年度 | 413 | 147 |
平成24年度 | 617 | 207 |
平成25年度 | 978 | 318 |
平成26年度 | 1,511 | 444 |
平成27年度 | 2,625 | 673 |
平成28年度 | 3,978 | 886 |
平成29年度 | 4,830 | 997 |
平成30年度 | 5,359 | 1,061 |
参考 総務省HP
協力隊の活動内容
地域おこし協力隊の活動は、地域力の維持・強化を図っていくことを目的としていますが、実際の活動内容は、それぞれの地域や、募集内容によって様々です。
例えば、地域ブランド化や地場産品の開発・販売・プロモーションなどの観光事業や、都市住民の移住支援などの地域づくり事業、農林水産業への従事や特産物の販路開拓などの農業支援事業など様々です。
期間・給料・待遇
地域おこし協力隊の任期は、1年以上3年以下の期間です。
給料や活動費の支給については、地方自治体や採用される職種によっても異なりますが、平均的には、月給16万円ほどで、それに加えて住宅手当や交通費などが支給されます。
雇用形態もさまざまで、地方自治体と雇用契約を結び、市の非正規職員として働き、給料をもらう場合もあれば、フリーランスとして、特定の仕事を任せられて(委嘱)、報酬を渡すという場合もあります。
雇用形態や給料などの待遇の詳細は各地域おこし協力隊の募集要項に記載されています。
地域おこし協力隊になるには
各地方自治体が地域おこし協力隊の募集を出していますので、それを確認し、応募することができます。それぞれの募集は、地域おこし協力隊HPで検索することができます。(地域おこし協力隊HP↗︎)
地域おこし協力隊にも、採用枠があり、地方自治体による選考(書類選考、面接等)を経て、採用が決定されます。
採用試験の難易度としては、地方自治体の人気によって大きく異なります。人気のある地域では、募集期間が決まっていることが多いですが、それ以外の地域では、通年採用しているところもあります。
人気のある地域では、採用倍率が3-5倍ほどのところもありますが、それ以外の地域では、採用倍率が1倍に満たないところもあるのが現状です。