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【社会学】顕在的機能と潜在的機能の違いを具体例を挙げてわかりやすく解説

投稿日:2019-08-07 更新日:

顕在的機能や潜在的機能という概念は、社会学における機能分析の範例として、ロバート・マートンが提示したものです。

今回は、こちらの2つの違いについて、具体例を挙げながら、わかりやすく簡単にまとめています。

目次

  1. 顕在的機能
  2. 潜在的機能
  3. まとめ



顕在的機能

顕在的機能は、特定の種類の社会的活動に参加する人びとがよく知っている、また意図している機能を指します。

顕在的機能を説明するために、マートンは具体例として、アメリカのアリゾナ州とニューメキシコ週のホピ族が催すレイン・ダンスを挙げています。

ホピ族は、このレイン・ダンスという儀式が、作物に必要な降雨をもたらすと、信じていました。このことは、ホピ族の人たちがこの儀式を準備し、この儀式に参加する理由です。

この場合、レイン・ダンスの顕在的機能は、「降雨をもたらすこと」を指しています。次に、潜在的機能の意味と具体例を見ていきます。

 

潜在的機能

潜在的機能は、活動の参加者たちが気づいていない、その活動のもたらす帰結を指します。

マートンは、先ほどのホピ族の例で、降雨をもたらすことが、儀式に参加する理由である一方、レイン・ダンスがホピ族の社会の凝集性を促進する効果を持っていると主張しました。

この場合、レイン・ダンスの潜在的機能は、「凝集性を促進する効果」を指しています。

凝集性…集合体の統合性の強さをさす概念

 

まとめ

これらの機能を整理すると、顕在的機能は、「意図する効果」であり、潜在的機能は「意図せざる結果」であると言えます。

マートンによれば、社会学的説明の重要な役割は、社会的活動や社会制度の有する潜在的機能を暴露することにあると主張しています。


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