地域おこし協力隊の制度が開始された2009年(平成21年)では、全国31の自治体で、89人の隊員数でしたが、その後年々増加していき、2018年(平成30年)には、全国1061の自治体で、5530人の隊員が活躍しています。
では実際、地域おこし協力隊の任期が終了したその後、どんな仕事に就いているのでしょうか。また、定住率はどれくらいなのでしょうか。
目次
- 隊員の定住状況
- 定住した隊員のその後
- 定住した隊員の仕事・職種
隊員の定住状況
総務省によると、平成29年3月31日までに任期終了した地域おこし協力隊員の人数は、2230人でした。その後の内訳は以下の通りです。
活動地に定住 1075人(48%)
活動地の近隣に定住 321人(14%)
他の条件不利地域に転出 155人(7%)
その他へ転出 277人(12%)
不明 402人(18%)
任期終了後にほぼ半分の人が、協力隊として活動していた地域に留まり、そのまま定住していることがわかります。
定住した隊員のその後
地域おこし協力隊として活動し、そのままその土地に定住した方たちは、1075人で、その後の進路や仕事は以下の通りです。
就業 510人(47%)
起業 314人(29%)
就農等 152人(14%)
その他 89人(8%)
未定 10人(1%)
約半分の隊員は、活動地の企業や団体に所属していますが、約30%は起業しており、その割合は年々増加傾向にあります。
定住した隊員の仕事・職種
就業者の場合 510人(47%)
・観光(旅行業/宿泊業等)64名
・地域づくり/まちづくり支援 55名
・農林漁係(農業法人/森林組合等)43名
・医療/福祉 33名
・移住/交流 19名
・6次産業 18名
・食料品小売業 14名
・飲食店 13名
・食料品製造業 11名 etc.
起業者の場合 314人(29%)
・飲食サービス業 49名
(古民家カフェ、農家レストラン 等)
・小売業 30名
(パン屋、鮮魚の移動販売、山菜の通信販売)
・宿泊業 28名
(ゲストハウス、農家民宿)
・まちづくり支援業 26名
(集落支援、地域ブランドづくりの支援)
・観光・移住交流業 21名
(ツアー案内、日本文化体験)
・出版・広告業 19名
(ライター・広報作成)
・クリエイター・デザイナー業 12名
(Webデザイン、映像クリエイター)
・6次産業 11名
(猪や鹿、ホオヅキの加工・販売)
・整体・ヨガ・鍼灸 7名
就農者の場合 152人(14%)
・農業(畜産業を含む)141名
・林業 6名
・漁業 2名