こんにちは、けにーです。今回は私のライフスタイルの1つ「ミニマリズム」をなぜ実践しているのか、本当の理由を紹介しています。
ミニマリズムの実践
私はミニマリストを実践している。ミニマリストとは、簡単に言うと、持ち物をできるだけ減らし、必要最低限の物だけで暮らす人を指す。一般的に、ミニマリストのメリットは、家の中がスッキリして暮らしの質が向上したり、浪費をしなくなると言われている。
確かに、私も不要なものを処分して、無駄な物は買わない、というライフスタイルを確立しているが、一方で、ただ単に自分の暮らしの質の向上のため、という訳でもない。
それでは、何のためにミニマリストを実践しているのか。それは、行き過ぎた資本主義への抵抗である。ここで誤解を招かないために断っておくが、私が共産主義者ではない。もう少し深く掘り下げたい。
資本主義体制の消費社会
私たちは、資本主義体制の消費社会の中で生きている。消費社会とは、企業によって、顧客がモノを買わされ、消費して捨て、新たにできるだけ多くのモノを、本当に必要がなくても買っていく。そして、企業は大きな利潤を上げていく。
顧客が必要のないものを買う理由は、企業が消費者の新しい欲望をつくり、徐々に顧客の脳に植え付けていく。この欲望を作り出すために使う道具が、「マーケティング」と「広告」で、この2つこそが人間が考え出した悪い側面のある活動と言える。
この2つの活動が、顧客の欲望を作り出し、インスパイアし、顧客の行動をその方向に向かわせる。そして、顧客はその欲望を満たし、満足することができる。
たとえそれが、他人によって作られ、顧客の脳に外から植えつけられた欲望だったとしても。
消費のための犠牲
この消費社会の裏では、モノを作るために必要な原材料とエネルギーの搾取や、発展途上国の労働力の搾取などが、残念ながら行われている。
たとえば、バングラデシュの衣料カンパニーでは、天文学的な利益を上げているのにも関わらず、そこで働く縫子たちは、栄養不足と貧困で苦しんでいるだけでなく、仕事場のコンクリート製の建物は、保全が悪く崩壊する危険性が高い。実際に2013年、首都のダッカで8階建て建物ラナ・プラザが崩壊し、1138人が生き埋めになった。しかし、責任者はお咎めなしだった。
見て見ぬ振りをしない
こういった事実に、先進国で豊かな生活をする私たちの多くは気づいているし、知っている人も多い。しかし、実際のところ、気に留めなかったり、見て見ぬ振りをする人がほとんどだと思う。その理由として、この消費社会は、経済が回って良いものだ、という植え付けがあったり、実際にどのようにして行動すれば良いのかわからないからである。
そこで私が考えたのが、資本主義体制の消費社会に対する抵抗、つまりミニマリストになることである。私は発展途上国の人々の生活を削ってまで、消費を楽しみたくないし、与えられる欲望よりも、自分で欲望をコントロールして、楽しみを作っていく方がずっと有意義だと思う。そういった意味では、ミニマリズムは消費社会のカウンターカルチャーであると言えるかもしれない。
1人では、何の影響力もないとわかっているが、何もしなければ何も変わらない。1人でも多くの人が、この社会について考えてもらう機会が増えればと、願っている。これが、私がミニマリストである本当の理由である。