中国で急激に数を増やしている”Luckin Coffee(ラッキンコーヒー)”はご存知でしょうか?
Luckin Coffeeは、2017年11月に北京で1号店をオープンし、2018年末には2073店舗オープンしました。2022年には、さらに店舗数を拡大し、6000店舗まで展開するという目標も発表しています。
スターバックスコーヒーは、中国にコーヒー文化が根付いていない時に上陸し、20年かけて約3100店舗まで増やしてきましたが、それを2年で追い抜かす勢いです。今回はそんなLuckin Coffeeを様々な角度からご紹介したいと思います。
目次
1. Luckin Coffee の特徴
2. Luckin Coffee の財務状況
3. vs スタバ ラテの値段比較
1. Luckin Coffee の特徴
ITコーヒーカンパニー
Luckin Coffee の最も特徴的な部分は、IT技術を最大限に取り入れることによって、業務を効率化し、さらに顧客の待ち時間をゼロにしているところです。
Luckin Coffee は基本的に自社のアプリでコーヒーを注文してもらい、決済までもアプリで完結してします。そして注文したコーヒーを店頭または配送で、待つことなく受け取れることができます。
まさに、時短とキャッシュレスを好む中国人のニーズを汲み取った施策と言えます。
サードプレイスは目指していない
スターバックスコーヒーは、サードプレイス(=素敵な心地よい場所)を目指していますが、Luckin Coffee は違います。
テイクアウト専門の店舗も多く、どちらかというと、コーヒー1杯の品質にこだわっているという印象が強いです。
「カフェ空間からコーヒー1杯のクオリティへ」という社会のニーズに沿ったブランド展開ということができます。
2. Luckin Coffee の財務状況
急速に店舗を展開しているLuckin Coffeeはさぞかし大儲けしているのだろうと、考える方が多いと思います。
しかし、実際のところは、財務状況は予想をはるかに上回る、非常に厳しい状態なのです。2018年12月末時点で、赤字総額が8億5700万元(約140億円)を超えているというのです。
ハイリスクハイリターンと言えど、非常に心配ですね。本当に6000店舗も展開することができるのでしょうか。
3. vs スタバ ラテの値段比較
最後に、ラテのトールサイズの値段を、スターバックスコーヒーと比較したいと思います。
中国のスタバ:31元(約496円)
Luckin Coffee:24元(約384円)
ここからわかるように、Luckin Coffee の方が2割ほど安いです。実際にLuckin Coffeeができてから、スタバに行かなくなったという若者も多いそうです。
コーヒー業界の巨頭「スターバックス」を倒すことはできるのでしょうか、今後が楽しみです。